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May 25, 2007

団塊のJAZZエッセイ「KIND OF BLUE」その125回ーー「野人ピアニストの出現」の巻ー

<本日、20000アクセスを越えました。これも偏に皆様の異常なご趣味の賜物と・・感謝しております・・・が何も記念品はでません。これからも性懲りも無くダラダラと続くと思いますが、同じ穴のムジナ様ご一行におかれましては、今後とも宜しく御願い申しあげます。>

ゼンさんは夏みたいな気候を感じつつ、久々の休日を陽だまりの中で過ごしていた。
転寝をするゼンさんの夢に・・・「やあ、久しぶりだね」と語りかけてくる、褐色色の肌、口ひげをたくわえ、外人にしてはそんな大柄ではない。
「おう、ボビーじゃないか」

ボビーと会ったのは、1984年10月頃だったか・・。
とある行き着けのジャズクラブは混みあっていた。
その外人はゼンさんの隣に一人で座った。
演奏の休憩時間に、話しかけてきた。「オレはフィリピンやハワイで弾いているジャズピアニストなんだ」
「ヘェー、どんなピアノを弾いているの?」
「ピーターソンやトゥループの様な・・」
「トゥループって、ボビー・トゥループのこと、ジュリーの旦那?」
「そうだ」
そんな会話をしているうちに、今夜飛び入りで弾かせてくれるかな・・・と、そしてミュージシャン達と友人なら話をつけてくれよという。
ゼンさんは、その日のリーダー、サックスのRに話をした。
そして、Rはそのピアニストを途中で呼びだすことにした、彼は満足げだった。
一曲終わって、その呼び出しがあった、「今日は突然の飛び入りゲストがいます、ハワイで活躍しているピアニスト、ボビー・エンリケスさん、どうぞ!」

そんな名前は誰も知らない。
「何をやる?」
「BUT NOT FOR ME」
「キーは、テンポは?」
恐ろしい早いテンポを指示した。

それから先は曲芸だった。
ゲンコツ弾き、肘打ち、足弾き・・・お客は喜んだ、そんなデタラメをしながらも、アドリブはピッタリ合っているし、スイングする。
バンド全員がノラざるを得ない、ベースもドラムも必死でそのテンポについていっている。
ベテランサックスのRは負けじと早いフレーズを繰りだす。
その日は無事終わった。

翌日、そのクラブから近い別のクラブにゼンさんはいた、そこにまた、あのボビーがやってきた。
「昨日はどうも」
「やあ」と握手をして、その晩も飛び入りをしてお客を湧かせた。

そして、その晩のアフターアワーズで、ボビーはゼンさんに飛んでもないことを尋ねてきた。
「レコーディングをしたいのだ、頼むから、お願い」と。
「僕は音楽関係者ではないよ、ただの客だよ」といってもだめ。
「だって、クラブのオーナーも仲がよさそうだし、ミュージシャンもよく知っているし・・じゃあ、紹介してよ、レコード会社の人を」
これには参った。
その日から毎日このボビーはジャズクラブに出没し、何度も遭遇す、居ない時にはゼンさんの名をかたり、飛び入りを続けた。
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1ヶ月後、ボビーから連絡があった、「レコーディングができることになった、ありがとう!」
「それはよかったね、アルバムタイトルはアクロバティック・ジャズか?」と応えて、大丈夫かなと・・・心配をした。

後日それがリリースされた。

ゼンさんは転寝から目が覚めた。

<次回に凝りなく続く>

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Comments

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Posted by: east essence coupon code | December 27, 2014 at 20:29

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Posted by: www.domika.gr | November 13, 2014 at 07:26

DUKEさん
毎度ご来店ありがとうございます。
相変わらず、記念品が無く、申し訳ありません。

エンリケスは何を勘違いしたか、毎晩、ジャズクラブで追いかけられました。「お前は何か音楽業界の人に違いない」と・・・。

ヒロミツの本は買いましたが、まだ生なましく、本を開くに至っていません。
もう少ししたら読み始めます。

KAMIさん
20000アクセスの割にはコメントの少ないサイトで何時ものご常連のたまり場になりつつあります。
でも、ジャズクラブはそれが大事なのです。
バイブもの、ボントロもの、を書けばここぞとばかり寄ってくるお客さんもいる事は知っています。
しかし、お客さんに迎合していてはジャズでは無くなってしまいます。(笑)
チェット・ベイカーやビル・エバンスがこのクラブに出演と書いたら大入り満員間違いなし・・とは分かっていますが・・・そうは問屋が卸さないのです。
では、性懲りもなく、またダラダラと書き続けますので宜しく御願いします。

Posted by: 4438miles | May 28, 2007 at 10:04

4438miles様、こんばんは。
2万アクセス達成、おめでとうございます。
次の目標は100万アクセスでしょうか。
当初からのファンとしてはとても嬉しいです。
これからの展開を楽しみにしております。

Posted by: KAMI | May 26, 2007 at 22:09

4438miles さん、20000アクセスおめでとうございます。今回最初のコメンターには記念品が出ると噂を聞き性懲りもなく一番に駆けつけました。

ボビー・エンリケスとはあのワイルドなピアノで虎を狩り、失神させるフレーズで女を浚う野人でしょうか。日本で数枚アルバムを作った仕掛け人がゼンさとは知りませんでした。隠れた逸材です。

ゼンさんのご友人、鈴木ヒロミツさんの著書「余命三ヶ月のラブレター」を書店で見かけました。お読みになりましたか。

Posted by: duke | May 26, 2007 at 19:36

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